北海道の最東端にある知床ねむろエリア(根室管内)の観光は、レンタカーを借りてドライブで回るのがおすすめ。町と町の距離が長く、しかも運転の途中にも景色がいい場所もたくさんあるので、バスを使うよりも自由に効率的に観光することができるんです。
同様のテーマで根室を目指すドライブデイトリップ記事はこちら!
今回は、知床ねむろの玄関口である「根室中標津空港」をスタートし、その日のうちに戻ってくることのできるドライブコースをご紹介します。運転時間は往復で概ね3時間。知床羅臼を目指しながら途中でおすすめスポットにも立ち寄ることができ、しかも知床の新鮮な海鮮や、おすすめフィンガーフードを心ゆくまで堪能できるデイトリップです。
特にゴールデンウィークの連休以降は、この知床ねむろエリアもドライブ観光に最適のシーズンが到来!根室中標津空港に着いたら、知床羅臼で最高のお寿司を食べに、そして大海原を悠々と泳ぐシャチに出会いに、ドライブに出かけましょう!
Contents
「標津サーモン科学館」で標津の鮭文化に触れる
根室中標津空港を出発し車で走ること30分。まず最初に訪れたいのは、標津に来たら避けて通れない鮭の水族館「標津サーモン科学館」です。館内には世界の鮭の仲間18種、合計30種類が展示されていて、鮭科魚類の展示数はなんと国内ナンバーワン!
古くからサケとともに歩んできた「鮭の聖地」である標津で、鮭の生態から食文化までを学ぶことができます。
日本遺産「鮭の聖地」の徹底取材記事はこちら!
迫力の大型水槽には、鮭だけではなくいろいろな種類の魚も展示されています。
大人も大興奮のチョウザメ「指パク」体験などのアトラクションもあり、魚との触れ合いが楽しい水族館です。
チャレンジに成功した証明として、こんな証明書ももらえます。ファミリーやカップルで挑戦し、ぜひ旅の想い出にこの証明書をもらって帰ってください。
標津サーモン科学館
住所:北海道標津郡標津町北1条西6丁目1番1-1号
TEL:0153-82-1141
入場料:大人650円 小・中学生200円 幼児無料
「道の駅知床・らうす」でショッピングとグルメを
サーモン科学館を出発し、さらに車を走らせることおよそ60分。世界遺産知床の町「羅臼」に到着すると、左側に「道の駅知床・らうす」が見えてきます。観光案内所はもちろん、食堂やお土産屋などが揃った充実したスポットです。
今回のテーマはグルメドライブ旅!ということで、ドライブのお供におすすめなのがこちらのハンバーガー。「魚の城下町」と言うくらい水産資源の豊富な知床羅臼。有名な羅臼ホッケをお手軽に食べるなら、この「ホッケフライバーガー」がイチオシ。これならテイクアウトして車でも食べられるので、ドライブ旅にも最適です。
フィッシュバーガーよりもお肉派の方には、こちらの「知床地鶏のザンギバーガー」を食べていただきたいですね。ジューシーなザンギ(北海道で言う鳥のからあげ)が格別です。
他にも羅臼らしいご当地ソフトクリーム「羅臼昆布ソフト」や…。
澄んだブルーが映える「海洋深層水ソフト」もドライブのお供にぴったり!
ちなみに、この後はメインのランチである「いさみ寿司」が待っています。おいしいものばかりなのでたくさん食べたくなってしまいますが、お寿司や海鮮丼を食べる余裕は残しておいてくださいね。
道の駅知床・らうす
住所:北海道目梨郡羅臼町本町361−1
TEL:0153-87-3330
地元民にも大人気「いさみ寿し」で豪華で旬な海の幸を堪能
今回の旅の目的の一つでもある「いさみ寿司」は、道の駅から車で羅臼の繁華街に向かって5分ほどの場所にあります。
この「知床にぎり」を絶対に食べてほしい…。知床羅臼の旬の味覚をベテランの大将が握る極上のお寿司で味わう幸せ。天候や季節によって内容は変わることもありますが、高級魚キンキやウニ、サメガレイ、ウニ、カニの内子など羅臼の味覚は完全に網羅されています。
しかもお値段も安心。11カンで3,100円(取材時)とわかりやすい。もちろん回らないお寿司屋さんですが、地元の方や観光客も訪れやすいお店になっているのがいいですね。
そして二人以上で訪れた方は、こちらの「知床海鮮丼」もぜひ。知床羅臼の味覚がこれでもかと丼いっぱいに敷き詰められた海鮮丼なのですが、特筆すべきはこの仕上がりの美しさ!
とあるグルメリポーターではないですが、これこそ「宝石箱」と呼んでも差しさわりのないレベル。あまりの美しさに食べるのがもったいないくらい。
季節によっては、羅臼でしか水揚げされない幻の「ブドウエビ」や…。
高級魚「キンキ」もおすすめです。確かにお値段はそれなりですが、こんな時くらいお財布のヒモをゆるめて豪遊してしまいましょう!
いさみ寿司
住所:北海道目梨郡羅臼町富士見町4−7 いこいビル 1F
TEL:0153-87-2148
「知床ネイチャークルーズ」で大迫力のシャチに出会う
豪勢な「知床にぎり」を満喫したら、もう一つの旅の目的でもある「知床ネイチャークルーズ」に参加して、野生のシャチを探しましょう!
まずは道の駅の裏手にある、知床ネイチャークルーズの事務所で乗船の受付とお支払いをします。
その後、車で数分の距離にある観光船乗り場に行って、船に乗り込みます。写真は知床ネイチャークルーズの名物船長「長谷川船長」。クルーズの最中に放送するトークが軽快で面白く、これを聞きに通うファンもいるくらい。
野生動物なので、毎回絶対に出会えるわけではありませんが、出会える可能性はとても高いのが、この知床ネイチャークルーズの魅力です。シャチに出会えなかったとしても、クジラやイルカ、珍しい野鳥に出会える可能性もあります。
自分のカメラで撮影を試みるも、そんなに大迫力には撮れなかったのですが…。
プロが撮影するとこんなにも大迫力!
ですが、誰もが充実したカメラ機材を所有しているわけではありませんよね。カメラが趣味の方以外は、もっと気軽に肉眼でその凄さを体感してみてください。スマートホンでも充分に想い出は残せますよ!
知床ネイチャークルーズ
住所:北海道目梨郡羅臼町本町27−1
TEL:0153-87-4001
標津「郷土料理 武田」で鮭づくしの料理を
知床羅臼をしっかりと楽しんだら、帰路につきましょう。しかし今回の旅はドライブ&グルメ旅。昼食にあんなにおいしい海鮮を堪能した後ですが、夕食でも海鮮を食べて帰るべきです。
そして訪れたのがここ「郷土料理武田」。羅臼の道の駅から海沿いの道を引き返すこと、およそ60分の距離にあります。
一番のおすすめは「しべつ鮭三代漬け丼」。鮭節、鮭、いくらの三代に、ホタテが加わった豪勢な一品です。標津と言えば、そして武田と言えば三代漬け丼と言っても過言ではないくらい、愛されている地元グルメです。
そして最近人気が高まってきたのが「さけ丼ぶり」です。鮭の切り身の他に「ぶり」の切り身が乗っているこの丼。通常のわさび醤油でももちろんおいしいのですが、数種類の薬味やごま油などで「味変」できるのが楽しい。近年、根室海峡でもぶりが獲れるようになったことから生まれたメニューなんです。
「クルーズでちょっと体が冷えたな…」「ランチでお刺身は満喫したからさらっと食べやすいメニューがいいな」という方にご提案したいのが「鮭山漬け茶漬け」です。程よい塩味が疲れた体に染みる一杯ですね。
郷土料理 武田
住所:北海道標津郡標津町南一条西1-1-5
TEL:0153-82-3007
「開陽台」で330°のパノラマを体感
「開陽台」は、中標津の酪農地帯にある北海道らしい雄大な景色が広がる場所。武田から車でおよそ30分の位置にあります。
小高い丘の上には展望館があり、その屋上から見渡す広大なパノラマは圧巻!
330°の地平線が広がっていると言われています。(残り30°は山があるから330°だそうです)
展望館内にある「カフェカイヨウダイ」のジェラートは訪れる観光客からも大人気。特にドライブやバイクツーリングで来た方はほとんどの方が食べるほど、定番になっています。
開陽台を出て、東側にまっすぐ伸びる道路は通称「ミルクロード」と呼ばれる道です。この辺りは酪農が盛んで、牛乳を集荷するトラックがいつも走っていることから名づけられました。まっすぐに伸びる道はドライブには最高。運転に気を付けて、その爽快感を堪能してください!
そして、ここから15分ほど車で走れば根室中標津空港に到着。食い倒れ覚悟のデイトリップはこれでおしまいです。
おさらい:ドライブデイトリップ羅臼コース
根室中標津空港発着、知床根室の海鮮グルメを心行くまで満喫できる「3時間 ドライブデイトリップ 羅臼コース」。改めておさらいすると下記のとおりです。
根室中標津空港→→(30分)→→標津サーモン科学館→→(60分)→→道の駅知床・らうす→→(5分)→→いさみ寿司→→(5分)→→知床ネイチャークルーズ→→(60分)→→郷土料理武田→→(30分)→→開陽台→→(15分)→→根室中標津空港
運転時間は往復でおおよそ180分(3時間)。あまり北海道の運転に慣れていない方にも、ちょうどいいボリューム感のドライブになると思います。
ぜひこのコースを参考に、知床ねむろのドライブ旅行を楽しんでください!
このドライブルートが掲載されたドライブマップをダウンロードして、ドライブのお供に持っていこう!
「知床ねむろマガジン」編集部。知床ねむろエリアが持つ潜在的な魅力を掘り起こし、お伝えしています。