アクティビティ

いざ、白銀をめぐるアドベンチャーへ。“知床ねむろ” 水と氷のアクティビティを体感

北海道 知床ねむろエリア。世界自然遺産“知床”日本遺産“鮭の聖地”を擁するこのエリアは、夏は豊かな水をたたえ、冬は神秘的な白銀の世界を魅せてくれます。北海道でも他に類を見ないほど圧倒的なアドベンチャーフィールド。そんな豊かな知床ねむろで体験できる水と氷のアクティビティを体験してきました。

氷平線ウォークツアー

野付ネイチャーセンターで手続きをして『氷平線』の説明を聞き、外に出て少し歩くと…この景色。氷結した海(内湾)の上なので周囲には全く遮るものがなく、見渡す限りの白銀のパノラマが果てしなく広がります。

大地なら『地平線』、海なら『水平線』ですが、ここは氷の世界なので『氷平線』。写真だけではあまりイメージできませんでしたが、実際に体感してみると『氷平線』という表現以外に言葉が見つからない。まるでどこでもドアで南極に降り立ったような、氷の惑星に不時着したかのような錯覚を覚える。それくらい異質で美しい世界です。

晴れていてしかも雲が出ている日は、地面に写った雲の影が動いていることに気づきます。「北海道らしい雄大な景色ですね!」と感動する観光客の方が多いそうですが、ガイドさん曰く実際は北海道でもこんな景色はほとんどないらしい…。ケタ違いのスケール感なのがこの野付半島の氷平線なのです。

かつて風光明媚な観光スポットとして人気のあった『トドワラ』ですが、現在は地盤沈下や浸水の影響でほとんどが立ち枯れ、数本しか残っていない状態です。ですが、この圧倒的なフィールドの前ではそれも気になりません。

白銀の世界が広がる氷平線、そして快晴時は青く澄んだ空が美しい場所ですが、夕暮時の赤みを帯びた景色も思わず息を飲むほど。野付半島からの帰り道にはエゾシカが顔を覗かせてくれることも! 思わず車を停めてずっと見ていたいくらい、嬉しいサプライズです。

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熊越の滝スノーシュートレッキング

『熊越の滝スノーシュートレッキング』は、世界自然遺産知床にある熊越の滝を目指して進むツアー。ゴール地点にはこんなに神秘的な世界が待っています。

スノーシューツアーと聞くと、経験したことがなかったり体力に自信がなかったり、少し構えてしまうかもしれません。しかしこのツアーはそんな心配はありません。実は歩いている時間は60分あるかどうか。コンパクトなフィールドに、雪原・川・森・滝などが詰め込まれているのです。しかも適度な運動で体も温まるので、寒さはほとんど気になりません。

スノーシューツアー中にリバーウォークの要素も楽しむことができます。この知床羅臼の大自然と共に生きてきたベテランのガイドさんが補助についてくれるので安心。川に降りる際など「転びそうでちょっと怖いな」って思う場面になると、そっとフォローしてくれます。イメージと比べてとてもライトなアクティビティなので、小学生のお子さんがいるファミリーにも自信をもってオススメできるアクティビティツアーです。

ゴール地点にある熊越の滝はこの大迫力。水しぶきを恐れず川を進めば、こんなに近寄ることもできるんです。滝のしぶきが創り出す雪と氷の造形は必見。透明度の高い水と氷って、本当にきれいですね。世界自然遺産知床ならではの大自然を身近に感じることができます。

そしてこの熊越の滝があるフィールドは、周辺を斜面に囲まれているまるで「秘密基地」のような場所。否応なしに冒険気分が盛り上がってきます。美しい景色を思う存分に写真におさめ、雪と氷を堪能した後は、ちょっと休憩しながら野鳥の鳴き声に耳を澄ませてみるのもおすすめです。

そして帰り際、なぜか雪が積もっていない場所が。ガイドさんに聞くと、なんと温泉が湧き出ているスポットが! 底は浅く体を浸せるほどの大きさではありませんが、こんこんと湧き出ているところに手を付けると、思わず「アツッ!」っと手を引っ込めるほどの温度。

興奮に任せてスノーシューと長靴を脱ぎ素足で入ってももちろんいいのですが、長靴のまま入ってもじわじわと足が温まっていく温度。慣れないスノーシューで疲弊した足が、ぐんぐんと回復していくのを感じます。ここ、「熊越の足湯」なんて勝手に名付けたいですね!

流氷&バードウォッチング

知床ネイチャークルーズでは、流氷とオオワシ・オジロワシの共演が見られる圧巻のクルーズを体験することができます。

雄大な山脈と真っ白い冠雪をバックに、根室海峡の海原を疾走していくクルーズ船。果たして流氷は見られるのか? かっこいいオオワシとは出会えるのか? ここ数日シャチが出てると乗船前にちらっと耳にしたけど、こんな真冬に野生のシャチが見られるのか?(シャチが見られるクルーズは例年6月頃とのこと)

上がり続ける期待値、止まらない興奮、そして容赦ない荒波。世界自然遺産知床、そして羅臼だからこそ体感できる特別な体験に胸を膨らませながら、バズーカのような一眼レフを構える百戦錬磨の写真家の方に交じりカメラ(iPhone)を構える…。そして次の瞬間!

シャチが知床の大海原に顔を出す!(冬の知床連山とシャチのコントラストはめったに撮影できません…)

かっこいいオオワシが魚を掴んだ瞬間も…!(これが「わしづかみ」の語源です)

※ 乗船時には流氷は見られませんでしたが、流氷が来ている時期はこんな景色を見ることができます。(写真はオジロワシとオオワシ)

バズーカのような一眼レフを持っていないと撮れないのかな…?と不安に思われる方もいるかもしれませんが、上記の写真は全てスマートホン(iPhone)で撮影した画像。ファミリーで参加して、流氷とオオワシとお子さんの入った写真にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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風蓮湖氷下待網漁体験ツアー

根室風蓮湖の冬の風物詩、『氷下待網漁』を見学・体験できるツアーです。集合してツアーの説明を聞いたら、スノーモービルに引かれるソリに乗って、網を仕掛けてあるスポットまで移動。

氷平線と同様、この風蓮湖も辺り一面に広がる銀世界を体感することができる抜群のフィールド。アトラクションのような楽しさも感じながら、澄んだ空気を切って進んでいきます。

途中、ガイドを務める小向船長の案内で、実際に氷下待網漁の最中の現場を見学させてもらいます。極寒の氷上での編み上げ作業は、見ている以上に重労働のよう。しかもそれを10箇所以上もやると聞いて驚きです。

氷下待網漁体験ツアーのポイントに到着したら、ガイドさんの注意事項を聞きながら実際に漁の行程を体験させてもらいます。網は事前に仕掛けてあるので氷に穴は空いているのですが、すぐに薄氷が張るのでまずはそれを取り除いていきます。

穴が空いて氷の欠片をすくったら、続いて網を上げていきます。隣に付きっきりで本職の漁師さんが教えてくれるので、初心者でも(ほとんどの人は初心者だと思いますが…)安心です。徐々に魚が上がってくるのを見ると、それに合わせてテンションも上ってきます。

獲れた魚を選別していきます。チカやワカサギや氷下魚(こまい)など、事前に聞いていた魚の他にも、カレイや小さなカニなども網に入っています。

同じ魚に見えますが、どちらかが「チカ」、どちらかが「ワカサギ」らしいです。(忘れましたが)これを一瞬で選別していくなんて、本職の漁師さんの目や経験値って凄まじいですね。

伝統的な漁の体験だけでなく、スノーモービルやソリによるアクティビティ、オオワシやオジロワシを見ることもできるので、満足度の高いツアーです。

“知床ねむろ” 水と氷のアクティビティ

圧倒的な大自然と野生動物を誇り、ここでしかできない特別な体験ができる、世界でも有数のアドベンチャーフィールド。知床ねむろの白銀のアクティビティをぜひ体感してみてください。あなたの抱く「北海道のイメージ」、少しだけ変わるかもしれませんね。

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知床ねむろ観光連盟 事務局長。知床ねむろマガジン編集長。北海道の最果ての地「知床ねむろエリア」で知床ねむろエリアの、そして道東コーディネイターをしています。

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「知床ねむろマガジン」編集部。知床ねむろエリアが持つ潜在的な魅力を掘り起こし、お伝えしています。

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